年金がもらえるのはいつから?
3つの支給要件
それでは年金はいつから支払われるのでしょうか?
年金はみなさんの生活を保障するために設計されている制度です。
逆に言えば、皆さんが手当てを必要とする場合、そういったときに年金は支給されます。
例えば、
・ 年をとった場合
・ 障害を負ってしまった場合
・ 一家の生計を支えていた扶養者が死亡してしまった場合
各年金制度ではこれら3つのアクシデントに対応して老齢年金、障害年金、遺族年金が用意されています。
図3に見るように、これら三つのタイプは国民年金・厚生年金それぞれに用意されており、支給要件は異なってきます。
図3 年金支給タイプ別分類
老齢基礎年金
老齢基礎年金の支給要件は、加入している期間と年齢という二つの要件を満たすことです。
・加入期間の要件
原則:保険料納付済期間+保険料免除期間+納付特例期間=25年
特例:保険料納付済期間+保険料免除期間+納付特例期間+合算対象期間=25年
・年齢の要件
原則として65歳になったときに支給(ただし特例があります)
障害基礎年金
障害基礎年金の支給要件は、下記3つの条件を全て満たすことです。
①初診日(障害の原因となった病気やけがについて初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日)に (1)国民年金の被保険者であるとき、又は(2)国民年金の被保険者であった方が日本国内に住所を有し、60歳以上65歳未満であるとき
②障害認定日(初診日から1年6か月を経過した日(その期間内に治った場合はその日))の障害の程度が国民年金法施行令で定める1級又は2級に該当していること。
(なお、障害認定日に国民年金法施行令で定める2級以上の障害の状態に該当しなかった方が、その後65歳になるまでの間に悪化し、2級以上の障害の状態になったときも該当します。)
③初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があるときは、その被保険者期間のうち、保険料納付済期間(保険料免除、猶予期間を含む。)が被保 険者期間の3分の2以上あること。ただし、平成18年3月31日までに初診日がある場合は、初診日の属する月の前々月までの1年間に保険料の滞納がなければ、前記納付要件を満たしていなくても対象となります。
※20歳前の病気やけがで障害者になった方は、20歳になったときから障害基礎年金を受給できます。
遺族基礎年金
遺族年金は、他の年金と違い受給対象者が異なってきます。
・対象者
死亡した者によって生計を維持されていた
(1) 子のある妻 (2)子(※)
(※)ただし子とは
①18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
②20歳未満で障害等級1級または2級の障害者
のいずれかに限ります。
・支給要件
被保険者または老齢基礎年金の資格期間を満たした者が死亡したとき。
(ただし、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が加入期間の3分の2以上あること。)
老齢厚生年金
老齢厚生年金はさらに大きく、
(A) 60歳代前半の老齢厚生年金
(B) 65歳から支給される老齢厚生年金
の二つに分けられます。
もともとは老齢厚生年金は60歳から支給されていたのですが、昭和60年の法改正によって65歳以上から支給されるという(B)のみに変更されました。
しかし、急な制度変更はそれ以前から年金の支払いをしていた方に対して不公平になってしまいます。
そこで用意されたのが①の処置なのです。
尚、(A)に関しては、平成6年の法改正、平成12年の年金改革の影響を受け、支給開始年齢が段階的に引き上げられており、将来的には廃止されることが決定されています。
(A)60歳代前半の老齢厚生年金
60歳代前半の老齢厚生年金の支給要件は、下記の3つを全て満たすことです。
①60歳以上であること
②1年以上の(厚生年金の)被保険者期間を有すること
③老齢基礎年金の受給資格者期間を満たしていること
尚、支給開始年齢は生年月日によって下記の通りなっております。
支給開始年月日を見る
(B)65歳以上の老齢厚生年金
老齢厚生年金の支給要件は、下記の3つを全て満たすことです。
①厚生年金保険の被保険者期間を有すること
②老齢基礎年金の受給資格期間の要件を満たしていること
③65歳に達していること
ただし特例として、下記の3つが用意されています。
①昭和5年4月1日以前生まれの者の特例
昭和5年4月1日以前に生まれた人は国民年金が発足した当時(昭和36年4月1日)31歳以上であるため、60歳までに25年の受給資格期間を満たすことが困難な場合もあるので、生年月日に応じて受給資格期間が短縮される。
②被用者年金加入期間の特例
昭和60年改正前の被用者年金制度では原則として加入期間20年で老齢(退職)年金が支給されたことから、昭和31年4月1日以前に生まれた者については、被用者年金制度の加入期間だけで20年~24年あれば受給資格期間を満たしてものとされる。
③厚生年金保険の中高齢の特例
旧厚生年金保険法の老齢年金は、40歳(女性は35歳)以後の被保険者期間が15年以上ある者に支給されていたので、新制度でも生年月日に応じて40歳(女性は35歳)以後の厚生年金保険の被保険者期間が15年~19年あれば、受給資格期間を満たしたものとされる。
障害厚生年金
障害厚生年金の支給要件は、下記2つの条件を全て満たすことです。
①加入期間中に初めて医師の診療を受けた傷病による障害。ただし、障害基礎年金の支給要件を満たしている者であること。
②障害認定日(初診日から1年6か月を経過した日(その期間内に治った場合はその日))の障害の程度が国民年金法施行令で定める1級又は2級に該当していること。
(なお、障害認定日に国民年金法施行令で定める2級以上の障害の状態に該当しなかった方が、その後65歳になるまでの間に悪化し、2級以上の障害の状態になったときも該当します。)
遺族厚生年金
遺族年金は、他の年金と違い受給対象者が異なってきます。
・対象者
①遺族基礎年金の支給の対象となる遺族
②子のない妻
③55歳以上の夫、父母、祖父母(60歳から支給)
④孫(18歳の誕生日の属する年度の年度末を経過していない者
または20歳未満で1・2級の障害者)
・支給要件
支給要件は下記の3つのうちいずれか一つを満たした場合です。
①被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき。
(ただし、遺族基礎年金と同様、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が国民年金加入期間の3分の2以上あること。)
②老齢厚生年金の資格期間を満たした者が死亡したとき。
③1級・2級の障害厚生年金を受けられる者が死亡したとき。
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